一問一答Faq
Q
パンを温めると固くなってしまいます。
総菜パンはお客様がご自宅で温められるケースが多いのですが、固くなりくい生地にするにはどうすれば良いでしょうか。
A
モイストアップを使った「エマルション製法」がおすすめです。
電子レンジではパン中の水分子が振動することによって温かくなります。水分子の多いパンの内部から急速に温まるので全体的に水分が飛び、固くパサパサした食感になってしまいます。ワット数や時間を調整したりラップや濡れ布巾をかけることで電子レンジでも美味しく温められますが、なかなか面倒なのは否めません。
そのため生地そのものの保水力を上げることで対策したいところです。保水性を上げる原材料はたくさんありますが、加熱時の保水効果がある素材については限られます。
モイストアップは植物由来の増粘多糖類を主体とした生地改良剤です。
増粘多糖類は保水性が非常に高い性質があります。そのなかでも植物の繊維(パルプ)を原料に製造された「HPMC」という増粘多糖類は加熱するとネットワークを作り水分を保持する効果があります。
粉の状態で加えても効果はありますが、モイストアップの効果を最大限引き出すためには「エマルション製法」による生地作りがおすすめです。
エマルション製法では、サラダ油などの液油を使用します。液油にモイストアップを加え攪拌します。撹拌しながら水を加えてさらに攪拌を続けると白濁したエマルション(水と油が混ざったもの)ができます。このエマルションに強力粉や砂糖など他の原材料を加え、ミキシング、発酵といった通常通りの工程に進みます。
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