一問一答Faq

Q

果汁入りの乳飲料を製造しています。ペクチンを使用していますが経時的に沈殿が生じます。どうすればよいでしょうか。

A
酸性乳の安定剤として利用できるペクチンを使用してください。また、乳タンパクの細分化やペクチンときちんと反応させるために均質化工程(ホモジナイズ)は必須です。どうしても均質化工程をとれない場合は完全溶解させたペクチン溶液に強く撹拌させながら乳(粉乳)を加えて混ぜてください。果汁や酸溶液はペクチン溶液と乳が混ざった後で同様に撹拌しながら加えてください。
Unicookの
  • ドリンク向けペクチンは乳タンパクの凝集抑制効果が高いので酸性乳飲料安定剤としておすすめです(【使用目安】:pH3.3-4.3で無脂乳固形分8%の場合0.15%程度、無脂乳固形分3%の場合:0.20%程度、無脂乳固形分1%の場合0.10%程度)。それでも凝集沈殿が多い場合はペクチン配合量を増やしてみてください。

    乳酸菌飲料や酸性乳飲料では乳タンパクの凝集抑制のためHMペクチンが利用されています。中性域で安定している牛乳(豆乳も同様)ですが、酸が加わりpHが下がることで乳タンパク同士が結着・凝集し、沈殿してしまいます。凝集してしまうと飲み口がざらざらしたり見た目が悪くなり商品価値が下がってしまうため、いかに酸性域で安定させるかが商品開発では重要となります。

    ペクチンによる安定化メカニズムは諸説ありますが、HMペクチンの-に荷電している構造と乳タンパク(カゼイン)の+に荷電している構造が引き合うことで、HMペクチンが乳タンパク粒子をコーティングするように吸着します。ペクチンが吸着した乳タンパクは相互で反発するため凝集を抑制するといわれています。またペクチンは繊維状の長い鎖状構造ですので、吸着に関与していない箇所ではペクチン鎖同士が絡まりあって立体的な網目構造をとっています。この網目構造も乳タンパクの凝集抑制に寄与しているようです。
    HMペクチンも種類によっては-に荷電している構造が多いもの少ないもの多岐にわたるため目的に合ったペクチンの選定が必要です。ご不明な点ございましたらご遠慮なくご相談ください。